仮想温泉ぷろめてうす

 

2009

おのれは女なれば…

「…いづちへも行け。」
そう言われた巴は、口惜しかったに違いない。
義仲に最後の戦を見せるためにねじ切った御田八郎の首を投げ捨てると、
鎧を脱いで東へ落ち延びていった。
未練を断ち切るように、どこまでも、どこまでも…

TOMOE GOZEN book cover

って、どこまでも行き過ぎー!
戦隊ものの怪人かアンタは。
さすがにあちこちからツッコミが入ったらしく、
続編の表紙はだんだんマシになっている。



ま、あくまで比較の問題なんだけどね。





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ひさかたの

光のどけき春の日に
自転車でほげぇと走っていると、
次から次へとしょーもない事どもを思い出す。
五月は春じゃなくて初夏だろうとおっしゃるかもしれないが
何しろこのへんは春が遅いので
このぐらいの時季にならないと記憶も融け出してこないのである。

むかし村立大学で一緒に食い物関係のバイトをしていた
台湾の青少年ポール君は、
小さい頃『北斗の拳』のアニメを見て育ったそうだ。
北斗神拳を喰らったモヒカンのみなさんが
独創的な辞世の句を残して爆発するのがよほど印象に残ったらしく、
「なぜ普通に死ぬだけじゃなくて爆発しなければならないのか?」
としつこく尋ねてくるのには参った。
たとえ武論尊と原哲夫をまとめて拉致って縛り上げて自白剤を飲ませても
「お、おもしろいから…」以上の答えは返ってこないと思うのだが、
ポール君にはそういう変に真面目なところがあった。

私が今いるポテト州立大学と違って
村立大学は高校を卒業したばかりの若いモンが
五大湖方面や東海岸の大都市に去っていく前に
四年でチャッチャと学位を取る場所だったのだが、
バイト先の女子学生の中に一人だけ、
二十代半ばで三白眼で子持ちのアシュレイというパンクな姉ちゃんがいた。
顔のあちこちにピアスを入れていて、
彼女がオレンジジュースなど飲んでいると
黒ひげ危機一髪のごとく
あちこちからオレンジ色の液体が噴き出すのではないかと不安になった。
土曜の夜のパーティーの客が真夜中すぎても帰らなかったりすると
バイト仲間たちはしばしば真の事故、いや自己に目覚めて
腰をクネらせつつ流行歌手の物真似を始めたり
使用済みの衛生ゴム手袋に空気を入れて「中指立て」サインを作ってみたり
ドラえもんの主題歌(中国語版)を熱唱したりし始めるのだが
アシュレイの場合は小声でマントラのごとく
“Pooppooppooppoop...” (うんこうんこうんこ…)と唱え始めるのだった。

ポール君が爆発にこだわるごとく、
彼女はうんこにこだわっていた。
ポール君が休憩中にトイレに行ったりすると、
「あなた今うんこしてきたでしょう。いや所要時間から言って絶対うんこ。
正直に言いなさい!うんこうんこ」
と恥辱プレイを開始するのだった。
彼の方もまた期待に違わず、
「違うもん、うんこじゃないもん!」と
譲らないあたり、さすが好青年だ。

というか幼児か君らは。
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今学期は

日本映画をがっちょり見せまくる授業をしている。
学生の中に最近のJホラーあたりを含めて私の百倍ぐらい日本映画を見ている
哲学の教授がニコニコ座っていたりして
邦画そっちのけでアチョー方面ばかり見て来た私にとっては冷や汗ものなのであるが
食うためには何でもやるのである。

ただ困ったのは、
「いい映画」「教室で見せて大丈夫」「まともな英語字幕付き」
の三条件を満たす日本映画はほんの一握りだということ。

たとえば数年前に「こんなこともあろうかと」
一枚五ドルの安売りで買いまくっておいた香港製クロサワDVDは
英語も日本語も不自由なそのへんの語学学校の兄ちゃんが
中国語からの重訳で英語字幕を作っていて、
その結果全編が
“All your base are belong to us.” レベルの
怪しい名台詞に満ちあふれたバカ映画と化しており、
とても授業で見せられたものではない。


「俺の名は室戸半兵衛」と言ったのに!仲代達矢も目ぇ剥く香港クォリティ。

ちなみに発売元は、香港映画好きなら誰でもお世話になっている
Mei Ah Entertainment こと美亜娯楽だ。
やはり私のような泥縄型の人間が
柄にもなく「こんなこともあろうかと」などと考えたのが
そもそもの間違いなのだろう。

そんなこんなで大変な四ヶ月だったが、
最後の映画は三船敏郎&岡本喜八の「赤毛」(1969)。
上の三条件を満たしている上に、
日本でも半ば忘れられた映画のようだ。
プリンス・エドワード島を
ちょうど同時代の日本の幕末に移して翻案するという
「ジャズ大名」の岡本喜八らしい斬新な企画だが、
やはり大スター三船敏郎が、
いかにも偽物臭いヅラをかぶってアン・シャーリーを熱演する姿は、
当時の日本人にとって「見なかったことにしたい」ものだったのだろう。

おそらく「るろうに剣心」の元ネタになった作品の一つなので、
ケンシンが大好きなOtakuのみなさんも大喜びである。



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メトロポリタン美術館を

何年か前に一度だけ見に行ったことがある。本物の泰西名画からは、説明不能なエネルギーがビリビリ出ているのものだと初めて知った。うすぐらいエジプト関連の展示室で、インド系とおぼしき十三ぐらいの美少女と何度かすれ違った。ロングコートを着た大学院生的家庭教師的オタク的ヒゲメガネの連れがいて、巨大な石像の傍のベンチで二人寄り添って、指の背で彼女の頬の産毛を撫でたりしておった。この国でそういうことをするのは極めて社会的にキケンだと思うが、あの二人はその後どうなったであろうか。それは分からないが、名画から出ていたエネルギーが何だったかは今の私なら即答できる。ゲッター線である!

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説明が楽だ


「道化師の朝の歌」という曲を聴いていつも不思議に思う。何だってこのドーケシは朝からこんなに元気なのだ。どう聴いても歌いながらギンギンの衣装で五人に分裂して馬の背中でトンボぐらい切らないと釣り合わない曲調である。起きなくていいよと言われたら私は一日中でも寝ていられる眠い奴なので、つくづくうらやましい。朝から元気といえばジム・キャリーの Me, Myself & Irene 『ふたりの男とひとりの女』という映画に、史上最強の朝立ちシーンが出てくる。しかし Youtube には何でもあるねえ。
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仮面ライダーの告白

「じ、じつは変身するたびにはうっ

冗談はさておき。
「またつまらない映画を見てしまった。」という例文の脇に隙間ができたので
ふと思いついて写真を一枚貼付けておいたら、
授業のあとでわざわざ「僕も
あの映画はひどいと思いました!」
と言いにきた学生が三人もいましたとさ。
君たち、こういうことになると反応いいのな…


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