台東ラジャダムナン

 

 脳天に矢をピアシングした気合入りまくりのパンクな鴨たちで有名な某公園にて、不可解なまでにアツい爺さん発見!この公園に多い段ボール路上派の一人であるとおぼしき彼は、池を囲む手すりに片脚をのせ、ビール瓶で叩いて向こう臑を鍛えておられました。ぬ、ムエタイかっ?そう思ってよく見ると、たしかに背中のあたりソコハカとなく、そこらで寝てるオッサンとは違う戦士の孤高が感じられるような…じつは毎週土曜の深夜、西郷像のある広場では凄惨な賭試合が開かれており、闘うは東南アジアのキックや中国拳法の使い手、中近東のオイルレスリング、モンゴル相撲、ロシアのサンボ、日本の空手バカ一代、昼間はホコ天で民俗音楽を掻き鳴らしてるブラジルのカポエラ使い、同じくワンマンバンドやってる元フランス外人部隊その他モロモロ全世界から吹き寄せられた荒くれども。午前二時、夜空は毒色のネオンに濁り、すべてを見下ろす赤い月、血煙あげて激突する二つの肉体を取り囲んで、ギラつく視線は息を呑む。ゲーセンから流れてきたロン毛の兄ちゃん、茶色の小娘、ワンカップ握りしめた勤め人、くちぐちに殺せ殺せとわめき立て、黒スーツの男たち音もなく滑り歩けば、ヨレヨレの万札は雪のように舞い…

 …だったら面白いんですけどね。このさい「クマ殺しの鉄」氏にもぜひ出場していただきたい!

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