特集・大宇宙のバカ 


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"Space Ghost Coast to Coast" (略してSGC2C)は、アニメのキャラクターが生身の有名人をインタビューする、一種のトーク番組である。形式だけは「徹子の部屋」みたいだが、実はほとんど逆方向に暴走していると言ってよい。毎週結構ギャラの高そうなゲストを呼ぶのに、受け答えに全く脈絡がなかったり悪口合戦になったりロクに喋らせなかったり放置してスタジオを出てしまったりと、知らずにチャンネルを合わせると「これは私が狂ったのか世界が狂ったのか」と暫し悩んでしまうほど無茶苦茶な世界なのだ。正直なところ言葉だけでこの雰囲気を伝えることは不可能なのだが、せっかく気合いの入ったトランスクリプト(ファンがテレビ放映から再現した台本のようなもの)も大量に公開されてることだし、例のごとくやってしまうことにする。お暇な方のために、さらなる深みへのリンクも用意しておいた。
Wikipedia: http://en.wikipedia.org/wiki/Space_Ghost_Coast_to_Coast
代表的ファンサイト: http://www.snard.com/sg/


レギュラー紹介 



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スペースゴーストSpaceGhost
マスク・アゴ・筋肉・マント・ピチピチの薄着…と基本に忠実なアメリカン・スーパーヒーロー。尻の筋肉だけでほうれん草の缶を開けられるのが自慢。元は60年代中頃のアニメシリーズ「スペースゴースト」(邦題「宇宙怪人ゴースト」)の主人公だったが、直前にヒットした実写版テレビシリーズ「バットマン」の露骨なパクリキャラだったせいもあって、当時から人気はイマイチだったらしい。番組終了以来三十年近く不遇をかこっていたところを、トーク番組の司会者として大抜擢される。ちなみに彼の前に司会を務めていた、同じく二流ヒーローの「バードマン」は、あまりに無能なのでクビになった。
特徴:頭が悪い。性格も悪い。おまけに幼稚。ベトナム戦争以前の時代で脳が停まっているので、ゲストがどういう人物なのか知らずにインタビューしていることも多い。自分は常に正しく、宇宙のナンバーワンだと思っている凄まじい自信家だが、現実とのギャップは常にひしひしと感じている。それゆえ「バットマン」「スパイダーマン」など、メジャーなヒーローの名前を聞くと、途端に不機嫌になる。もともと脊髄反射と暴力だけで宇宙の平和を守っていたタイプなので、現在はエネルギーを持て余し気味。よくゲストをビーム攻撃したり同僚を破壊したりして憂さを晴らしている。友達がいないことをひそかに悩んでいるが、原因が自分の性格だとは全く思ってないようだ。本名 Tad Ghostal は、あまりにも響きが野暮ったいので「女の子に声を掛ける時とかは隠しといた方がいいね」といつぞやゲストに言われていた。歌だけは無駄に上手いものの、作詞作曲の才能は絶無。声は正しいオヤジヒーロー声。邪悪な双子の兄・Chad Ghostal (モテる)とは犬猿の仲。

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ゾラックZorak
残虐宇宙カマキリ。元祖「スペースゴースト」には悪役として出演していたが、今では友人も助手もいないスペースゴーストに拉致され、むりやり番組を手伝わされている。音楽監督兼ツッコミ係として、いつもスタジオの右手でキーボードが組み込まれたブースに座っている。最近は別番組「ブラック・ショー」でもレギュラーになったため、ひそかに独立の機会をうかがっているようだ。
特徴:口と目付きと性格が悪い。趣味は番組進行の妨害とスペースゴーストへの嫌がらせ。ただし暴力では勝てないので、もっぱら濃硝酸の如き声と毒舌で戦っている。常に目や触覚から電波のようなものを出していて、退屈するとゲストの脳を操作して遊ぶ。スペースゴーストにバールで殴られたりビームを喰らったりしてよく死ぬが、けっこうな確率で生き返る。パンクが好きで、ラモーンズの大ファン。スペースゴーストが嫌い。

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モルターMoltar
大昔の潜水服のような赤い装備で全身を覆った謎の大男。以前はゾラックと共に悪役だったが、やはり不運にも拉致される。この番組ではディレクターとして調整室からキューを出し、ゲストの登場や各種エフェクトも担当している。身体の大半は金属らしく、いつもロボットアニメのような足音を立てて歩く。実はレギュラー中唯一の妻帯者。スペースゴーストによると、結婚式のビデオは「マトリックスをマルチスクリーンにしたようなアクション巨篇」だったそうだ。
特徴:不幸にして三人の中ではもっとも常識を備えているので、被害者になることが多い。宇宙船が事故ると一人だけ怪我をする。しかも瀕死の状態でスーパーマーケットにつれて行かれ、そのまま食料品売り場の床に放置されたりする。だが、たまに自由に行動すると、この人も十分狂っていることが分かって微笑ましい。金属製の古井戸の底から喋っているような低い声。音痴なので、少しでも歌うと他の二人に怒られる。テレビっ子だったのか、『白バイ野郎ジョン&パンチ』や『ウルトラセブン』の毒蝮三太夫に注ぐ愛は異常。ヘビーメタルと巨大なナイフを愛する武闘派だが、ビームには勝てないようだ。もちろんスペースゴーストが嫌い。




トランスクリプト全訳 



“Knifing Around” (切りまくり)ゲスト:トム・ヨーク&ビヨーク 著作権、権力、アイデンティティー…曲者ミュージシャンとの対話が、現代の闇を鋭くえぐる。
“Dam” (ダム)ゲスト:チャールトン・ヘストン 「こんなはずじゃなかった…」ままならぬ人生の迷路に立ち尽くすスペースゴーストは、自己啓発テープに救いを求める。「十戒」『猿の惑星』の名優は、彼にも道を示すことができるだろうか…?(できません)
“Urge” (青い衝動) ゲスト:マシュー・スイート キャサリン・パーク ゾラックを襲う未曾有の事態。永遠の好敵手の危機に、今スペースゴーストが立ち上がる!
“Flip Mode”  ゲスト:バスタ・ライムズ  マンネリ化した番組を救うため、斬新なアイディアを探し求めるゴースト。深夜のスーパーマーケットにそれはあるのか?
“Chinatown ゲスト:タイラ・バンクス レベッカ・ローミン 相変わらず無駄に豪華なゲストに興奮するゴースト。プロ野球。そして犬。